居候生活が始まって3ヶ月。
なかなか琥牙くんとの距離が縮まらない。
今日は土曜日。
いつもは部屋でゴロゴロして過ごすのだが…
ーガチャ
「?!?!」
「おい」
「ちょっと!ノックぐらいしてよ!!!」
いきなりドアを開けて琥牙くんが部屋に入ってきた。
さっき起きたばかりでまだパジャマ姿だ。
は、恥ずかしい…
「お前…そんなパジャマ着てんのな」
琥牙くんは私のパジャマを見るなりニヤニヤして笑っている。
「変態!」
「なっ!」
「早く出てってよ!」
恥ずかしくて顔を下に向けた。
「ほらさっさと着替えろ。出かけるぞ」
「え?」
出かける?
誰と?
どこに?
ボケっとしてると…
「で か け る ぞ !!!!!」
鬼の顔で私の目の前で言った。
「はっはいい!!!!」
鬼の顔のときは誰も逆らえない…
怒ると怖いんだもん。
琥牙くんには部屋から出てもらって
慌てて支度をした。
「おまたせ……」
ドアを開けてもそこに琥牙くんの姿がない。
え…
どこいったの?
隣の部屋に行っても彼の姿はない。
しょうがない…
リビングに行くか。