「おいそこの女。なにしてんの」




冷たい声が向こう側から聞こえて、影から覗くと…


睨んでこっちを見ていた。





ひぃいいいっ!




激おこだよ〜!



「ご、ごごごめんなさいっ!」

「ちっお前か」




ち、ちょお前って!







ていうかいま舌打ちしたよね?!舌打ち!!






「わ、私で悪い?!」



私はふんっと言って舞唯ちゃんを連れて自分の下駄箱に行った。






「ちっ」


んな?!





また舌打ちですか!!!




ーフワッ


またあの匂いだ…




この匂いを嗅ぐとドキドキするのは何故だろう…




ってあれいない…




気づいた頃には琥牙くんの背中が小さくなっていた。




そんなに怒らなくてもいいじゃないかっっ
まったく。