【完】イジワルな彼の甘い溺愛




は、恥ずかしい……絶対からかわれる。
と思っていたのに先輩の表情は何一つ変わらない。



「俺さ、思ってた以上に余裕ないわ」


「……へ?」


「いま、ハメ外したら理性ぶっ飛びそう」


「り…せい?!」



それは非常に危険な状態なんじゃないでしょうか…?
先輩と出会った時も理性がどうちゃらこうちゃって言ってたのを思い出した。



「うん、あんまり俺を刺激しないで」


「別に私はそんなこと…」


「してる。俺の心をかき乱しまくり」



そんなこと言われても…私は何もしてないし、むしろされている側なのに…。


先輩の瞳はとびきり甘くて、頭がクラクラしてくる。
私に心をかき乱されていると先輩は言うけど、それなら私だってかき乱さられまくりだし。


好きでもないのに先輩がカッコイイから些細な言動で私の心は敏感に反応してしまう。