【完】イジワルな彼の甘い溺愛




「もうっ…!」


「何その反応。
もしかして、してほしかったわけ?」


「なっ…!そんな事言ってないです!」



なんでそう捉えるの!?
先輩の頭の中もやっぱり健全な男子高校生の頭なんだろうなぁ。



「ていうか、さっき口抑えなくても良かったじゃないですか」



苦しかったんだからね。
もう少し加減をしてほしいもんだよ、全く。



「手で抑えてやっただけマシだと思えよ」


「それはどういう…?」


「唇で抑えてやってもよかったんだぞ?」



先輩はそういって私のことをまるでエサのような瞳で見ながら言った。


先輩なら本当にしそうで怖いよ……
手でよかった…と思うしかない。



「手で良かったです…」


「だろ?」


「はい」


「つーか、なに簡単に岸に触らせてんの?」



先輩のその瞳はひどく冷たく怒りに満ちているような…そんな感じがする。