【完】イジワルな彼の甘い溺愛




だ、誰…?
こんなところ誰かに見られたら私の高校ライフは消えてしまう…!



「書類を忘れちまった……」



聞こえてきた声はなんと岸先生の声だった。
『えっ…!』と声にしかけた瞬間それに気づいた先輩が私の口を手で抑えた。


く、苦しい……!
先輩ってば、割とマジで抑えてるよ!


先生が保健室から出ていったのは良かった…だけど次の瞬間、ガチャと音が聞こえてきた。


え……鍵閉められた!?
ど、どうしよう…出れないじゃん!!


先輩が私の口から手を離したから



「どうしてくれるんですか!
鍵閉められちゃったじゃないですか…!」



家に帰れないなんて嫌だよ。
しかも、先輩と一緒に一夜を明かすなんて……



「内側からでも開けられるよ?」


「あ!そうでした!」



お昼休みに先輩が入ってきたときも先生が中から開けてたもんね!


あー、よかった!!
こんなオオカミみたいな先輩と一夜を明かすなんて危険すぎて怖いもん。



「早く帰りましょ!」



起き上がろうと体を起こしたのに先輩は私の肩を押さえつけるから起き上がろうにも起き上がれない。