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「さっそく怪我したんですか。まあ、宮園さんらしいけど」
「アハハ……やらかしました」
四時間目の体育の時間、グラウンドでサッカーをしているときに派手にドテーンと転けてしまった私。
膝からは痛々しく赤い血が流れているけど、それを岸先生がティッシュで優しく拭いてくれる。
「なんでもっとすぐ来なかったんですか?。
バイキンが入ってしまいますよ」
私は体育が終わるまでサッカーをしていた。
それが岸先生は不満のようで私のことを少し怒ったような表情で見る。
今はお昼休みだから何も気にしなくていい。
だけど、
先生目当ての女の子はたくさん来るようで先生は『集中出来ないから』と言って保健室の鍵を閉めてカーテンを閉めたから女の子たちは来ない。
仕事熱心な人だなぁ…と思いながら痛みを我慢する。
「だって、サッカー楽しかったんだもん」
「女の子なんだから傷跡が残ったらダメですよ」
「ごめんなさい」
「素直でよろしい」
先生は慣れた手つきですり傷を消毒していく。



