私をしっかりと捉えるその瞳はまるでオオカミのようで。
表情も口調も全てが先ほどの女の子との会話とは違うように思える。
“僕”とは言っているけれどそれ以外は俺様感が強いし…何なんだろう…この人。
「聞いたくせに今更知らないフリしないでくれるかな?なぁ、聞いてんの?」
口調が戻ったと思ったけど
時々、毒が混じった言葉に変わる。
「あの…本当に何のことか……」
「ふざけてるの?
あ、もしかしてきみも僕のこと好きなの?
だから気を引こうとそんなこと言っているんだね」
は、はぁ…?
さっきからこの人は何を言っているんだろう。
それに何を内緒にするのかも未だに分からないし。



