【完】イジワルな彼の甘い溺愛



性格も隠さずに過ごしていたからそいつらの気に触ることもあったのかもしれない。


最初は仲が良かったのに急に無視されるようになって俺は孤独になった。


主犯が男なだけあって女も俺のことを無視して、誰も味方なんていなくなり、一人で日々を過ごしていた。


別に無視以外の陰湿なことをはなかったけど
いつも孤独は想像以上に俺の精神をすり減らしていった。


どこにいても、なにをしていてもひとり。
笑い合ったり、ふざけあう仲間さえいない。


それから俺は人のことを信用出来なくなって
三年に上がっても誰とも話さなかった。


担任も俺のことは一匹狼だと思っていたのか何も言ってこなかった。


俺にだってそんなことは言えず、高校も適当に理由をつけて隣町の高校を選んで一人暮らしを始めた。


中学のトラウマもあって、高校ではみんなから嫌われないように仲間はずれにされないように女トラブルは避けて、本当の自分も隠して。


成績優秀だけど自慢はしない。

自分のことよりも相手を優先する。

愛想はよくして、口調も柔らかくして……


俺はみんな好かれるような王子様を演じることにしたんだ。