【完】イジワルな彼の甘い溺愛




律哉くんは私のことが
好きだったから言えなかったのかな?


私は律哉くんのことが好きだから
もっと、彼のことを知りたいと思った。


恋愛初心者の私には分からないことだらけだけどたぶん麗奈ちゃんの言う通りだと思う。


律哉くんが私のことをまだ好きでいてくれているかはわからないけど、それでも私のこの気持ちが消えることはない。


だからいって、いまさらどうしたらいいのか分からない。


話しかけてみたらいいのかな?


今日、勇気を出して
お昼休みに声をかけてみようかな。



──お昼休み。


食堂は全学年が集まるので
たくさんの人がいて混んでいた。


普段はお弁当だから食堂は利用しない。

今日だって本当はお弁当を持ってきているけど律哉くんに会いたくてカバンの中にしまい込んだまま。


麗奈ちゃんには迷惑はかけられないからひとりでやってきたけど…こんな大勢の中から見つけられるかな?


律哉くんは基本食堂を利用する人だからいるはずなんだけどなあ…


しばらく、キョロキョロ辺りを見渡しているとひときわ目立つ姿が視界の中に入った。