「まあ、そうかもしれないけど…
ちゃんと二人で話してみたら?」


「そうだよね。それが一番だよね」


私はその日の放課後、律哉くんと一緒に帰ろうと思い教室へと向かって歩いていた。


思えば、いつも行動してくれるのは律哉くんだった。

私はそれについていっていただけだった。


だから、今度は私が行動しなくっちゃ。


「宮園さん」


「え?」


名前を呼ばれて振り返るとそこには安川さんが仁王立ちをして立っていた。


スラッとしたモデルのような足には
短いスカートがよく似合っている。


「なんですか?」


「律哉先輩と付き合ってるんだって?」


「…そうですけど」


「あんたは彼女失格。
律哉先輩の彼女にふさわしいのは私なの」


えっ…?

なにをいきなり言い出すかと思ったらかなりの自意識過剰発言だ。