「花蓮も応援しなくちゃ!」


「で、でも…」


「でもじゃないの!
澤井先輩にはきっと届くよ」


優しく笑ってくれる麗奈ちゃんに救われて
私はスゥーと大きく息を吸って、声にした。


「律哉くーん!頑張って!!!」


届いたなんてわからないけど
私は全力で律哉くんを応援した。


あわよくば、きみに届いていたらいいな。


「きゃあー!永田先輩たち一位だよ!!」


「やったね!!」


そう言いながら二人でハイタッチをする。


結果は律哉くんが
最後の一人を追い抜いて一位に輝いた。


やった…!

律哉くんたちが一位!!


「律哉くん!」


競技が終わって、点数の審査中に
私は律哉くんのところまで向かった。