「あ、あの…私何かちゃいました?」
恐る恐るそう言うと彼は顔をあげようとはせずに拗ねたような口調で言った。
「……花蓮ちゃんが可愛すぎて
好きすぎるからすっげぇ悩んでる」
「なっ…!」
ドクンドクンと早くなる鼓動はきっと律哉くんに聞こえてしまっている。
急にそんなこと言うなんてそれこそ反則だよ。
「なんでそんな可愛いの?なぁ?
こんなに俺を夢中にしてどうしたいの?」
「そんなこと言われても…」
「答えなよ。
ついでに花蓮ちゃんも
俺のこともっと好きになって」
不安そうな、少し寂しそうな、なんとも言えない瞳にトクンと胸が高鳴る。
「もう大好きだよ。
律哉くんが女の子たちに囲まれてたら
ヤキモチ妬いちゃうくらい大好きなんだよ」
「っ、」
律哉くんは自分の手で口元を抑えている。
だけどその隙間から見えたのは顔を赤くしている律哉くん。



