【完】イジワルな彼の甘い溺愛





律哉先輩から解放してもらって焼きそばを食べた。


焼きそばの味はすごく美味しくて律哉先輩は何でもできるんだな、と改めて感じた。



「り、律哉先輩……やりにくいです」



ご飯を食べ終わり、食器を洗っている最中。

なのに、律哉先輩が後ろから私の方に顎を乗せてずっと引っ付いてくる。



「俺のことは気にすんな」



そ、そんなこと言われましても……
気になるに決まってるじゃないですか。


好きな人…とは言えないけど気になる人がそばにいたら誰だって集中出来ないよ!



「で、でも…」


「よそ見してるとケガすんぞー」



あー!もう!

心臓が破裂しそうなくらいドキドキして苦しい!


こんな至近距離……しかも、律哉先輩から香ってくる柔軟剤の匂いがよりいっそうドキドキを加速させる。



「律哉先輩、近いです…っ」



本当にほっぺたに唇が当たってしまうんじゃないかってくらいの至近距離に私は耳まで赤くしてしまう。