「は、腹ぺこじゃないです!」
「んじゃあ、焼きそばいらねぇよな?」
そういって、ひょいっと私の分の焼きそばが盛り付けられたお皿を持ち上げられる。
慌てて、私はそのお皿に向かって手を伸ばしてピョンピョンと跳ねる。
「あっ!いります!!」
「そのまま、俺に抱きついてくれたら返してやってもいいよ」
「へっ…!?」
だ、抱きつく……!?
でも、焼きそば食べたいし…初めて私に律哉先輩が作ってくれた料理だし……
と、迷っていると上から声が降ってきた。
「嘘だよ。ほら、返してやる」
そう言って机の上にお皿を置いた。
だけど、私はその言葉を無視して律哉先輩にぎゅっと抱きついた。
確かめたかったのかもしれない。
本当に律哉先輩が私を好きなのか。
ドキドキしてくれているのか。
私って、本当にめんどくさい女の子だなぁ…



