落ち着け……落ち着け…花蓮。
これはきっと律哉先輩の気まぐれだよ。
決して、アタックとかじゃない。
惑わされちゃダメだ……!!
と、何度も言い聞かせるのに本心は、律哉先輩のことが好きなのかもしれないと思っている。
律哉先輩のバカッ…!
こんなの、ズルいよ。
ドキドキしすぎてまともに料理出来ないし。
顔だって真っ赤だと思う。
全部、律哉先輩のせいだ!
「そんなとこで突っ立ってないで早く手伝え」
「は、はい!」
怒る暇さえ与えられず、手を洗って律哉先輩に言われたとおりにする。
律哉先輩は至って普通。
やっぱり、遊ばれているだけなのかな?
律哉先輩は私にドキドキしたりしないのかな?
そんな疑問がどんどんと心の中で大きくなっていく。
「よし、出来上がり」
数十分後、出来上がった焼きそばはすごく美味しそうでソースの匂いが鼻をくすぐる。
ギュルルルと鳴ってしまったお腹の音を聞いた律哉先輩がゲラゲラとお腹をかかえて笑い「早く食べようぜ、腹ぺこ花蓮ちゃん」と言った。



