「いいから、さっさと閉じろよ」
ひ、ひぃ……!
さっきの優しく甘い先輩は一瞬にしていなくなり今はメラメラと怒っている様子。
これは従うしかない…観念した私は言う通りにそっと目を閉じた。
うぅ…またキスを奪われちゃう。
これで二回目…いや三回目か?
でも、律哉先輩とキスするのが嫌じゃないと思ってしまっている私はもっともっとヤバイのかもしれない。
ちゅ、と短いリップ音とともに鼻に柔らかいものが触れた。
ビックリして目を開けるとそこには満足そうに甘く笑う律哉先輩がいた。
「な、何したんですか!?」
慌てて、鼻をおさえながら言う。
すると、律哉先輩は私の鼻を人差し指で軽く触り、意地悪そうな笑顔を浮かべて
「鼻にキス、しちゃった」
なんて、言うから私は「えぇ!?」と驚きの声をあげてしまった。
「ココはダメなんだろ?」
そう言いながら律哉先輩は色っぽく私の唇をぷにゅっと軽く触る。
それだけなのに体が沸騰しそうなくらい熱い。
「あ、あ、あ、当たり前です!!」
というか、鼻もダメです!
そんな恋人でもないのに!!!



