意地悪してきても最後は優しく甘い言葉で私の心をかき乱して、惑わすんだもん。



「わ、分かんないし…!
惑わさないでよ!!」


「惑わすに決まってんだろ?
お前が俺を好きになる前でずっと」



そう言って顔をずいっと私の耳元に近づけてそっと甘く囁く。



「だって、お前を彼女にしたいから」



ストレートすぎる言葉に思わず胸を射抜かれそうになる。

いや、もう既に何回も何十回も射抜かれているかもしれない。



「もっと、もっと可愛がってやりたい」


「律哉先輩…!
なんか出会った時と全然違うんですけど…!」



出会った時は俺様で意地悪で甘さの欠片も…いや欠片はあったけど、こんなに優しくなかったよね!?



「それは、お前に恋したからだな。
お前のせいだ。責任取れよ…花蓮ちゃん」


「せ、責任って…!」


「目、閉じて」


「はぁ!?」



それって…どういうこと!?

このままキスしようなんて思ってるんじゃないでしょうね!?

私だってそれくらい分かるよ!?