「律哉先輩が女の子なわけないじゃないですか!」


「だったら……」



そんな声が聞こえてきたと思ったら
窓付近に立って外を見ていた私の肩を律哉先輩がドンッ窓に押し付けた。


そして、カーテンで隠すかのように
クルッと私と律哉先輩を包み込んだ。


カーテンでの中で二人きり。
体が密着していて、恥ずかしどころじゃない。


どこに視線を向けても律哉先輩の顔が入ってしまう。



「こうやって、密着して
簡単に襲うことだってできるんだぞ?」


「なっ…!」



来いって言ったのはそっちじゃん!
なんで私がこんな目に遭ってるのよ!!



「お前は警戒心がなさすぎるんだよ。
保健室のときだってそうだ。岸の言葉に簡単に乗せられて」



そう言いながら、コツンと額を軽く叩かれた。


先輩の手が私のおでこに触れて体温が三度ほど上がった気がする。



「あ、あれは…!」


「言い訳は聞きたくねぇよ。
俺が本気なのだってお前もわかってるだろ?」


「…っ」



それは十分わかっている。
告白されてからずっとこの調子だもん。