「なぁ、俺を好きになれよ」
「…っ」
「離れられなくなるくらい、ハマらせてやるから」
な、なにそれ……!?
すごく自信過剰な言葉なのに…どうしてドキドキするの?
今の私、絶対おかしいよ。
「いつか、お前の口から
俺が欲しいって言わせてやる」
「そんな日来な…っ」
来ないです、そう言おうとしたのに律哉先輩の親指が私の唇に触れて、言葉を飲み込んだ。
その親指がスッと私の唇を甘くなぞる。
体が、沸騰したように熱い。
「律哉先輩…っ、やめてください…っ」
「…なんで?」
「ドキドキしすぎて胸が壊れそうです…!」
もう、やだ。
さっきから意味もわからないくらいドキドキして胸がいつか壊れてしまいそう。
すると、律哉先輩は
口を一文字にして、少し目を伏せた。
ニヤつく頬を精一杯隠しているように私には思えた。
もしかして……照れてる?
本当にそうなら、かなりレアだよ?



