【完】イジワルな彼の甘い溺愛




保健室でも手当してもらったなぁ。


律哉先輩の手が私の足に触れるたびにトクンと胸が高鳴る。

この前もそんな感じだったなぁ……私、本当に何かの病気かな?



「これでよし。
はぁー…マジで疲れた」



そう言いながら私の隣にドカッと座る律哉先輩。


えっ……何しているの?

早く、帰ってくださいよ。


そんな視線を送っていることに気がついたのか、律哉先輩が不機嫌そうに眉をひそめた。



「なに?帰れって?」


「い、いや…そんなことは…」


「思い切り、顔に出てる」



えぇー!そんなつもりは無かったんだけどな。
っていうか、分かってるならさっさと帰ってよ!


そんな私の気持ちとは
裏腹に律哉先輩はニヤリと口角を上げた。



「つーかさ、俺がタダで帰ると思ってんの?」


「へ?」