【完】イジワルな彼の甘い溺愛




そして、何の躊躇もなく
私の家の中にズカズカと入っていく彼。


ちょっとは遠慮するとかあるでしょ!!

と思ったけど、なんせ相手はあの俺様な律哉先輩だから仕方ないか…と一人で納得する。



「意外と綺麗なんだな」


「意外と、は余計ですから!」



そういえば、律哉先輩が私の家に入るのは初めてだ。
いつも夜ご飯は律哉先輩の家で食べているから。


しかも、男の人をへやに入れるのとか初めてだし…

いや、待て!

決して、私自らが入れたわけじゃない、勝手に律哉先輩が入ってきたんだ!そうだ!!


不法侵入で訴えてやる…!なんてできないけどね。



「はいはい。分かったから」



そういって、私をゆっくりとソファの上におろす。

こんなところが優しいんだろうな。

無意識な優しさ…的な感じかな?



「ありがとう…ございます」


「ったく……世話のかかるやつだな。
手当するから足出せ…つーか、救急箱どこ?」


「あっ…あそこの上に」


「ん」



短い返事のあとに救急箱を取りに行って
手当をしてくれた律哉先輩。