【完】イジワルな彼の甘い溺愛




なんか、傷つく…。


はあ、明日から
お菓子とジュースは抜きだな……



「うるさいです!
てか、失礼ですからね、それ!」


「あー、ごちゃごちゃうるせーな」



痺れを切らした律哉先輩は
やっと立ち上がって私の方を向いた。


よかった。諦めてくれた!
これで重いことを知られなくて済む。


ホッとしていたのもつかの間、律哉先輩が私に近づいてきたと思ったら突然ふわっと体が宙に浮いた。


え…?なにこれ。


突然のことすぎて今の状況が理解できない。


だけど、周りからは
悲鳴に近いような黄色い声が上がっている。



「ほんと世話の焼けるやつ」



すぐそばで聞こえた律哉先輩の声。
そして、やっと私はこの状況を理解した。


私は律哉先輩にお姫様抱っこされている。


……ってお姫様抱っこされてる!?



「お、下ろしてください!!!」



恥ずかしいし、みんなが見てるから!
なんでこんなこと平気でできるのよ!!