「ふーん。でもまあ俺は
お前をいじりたいからいじめるけど」


「私はいじられたくないんです!」


「それは無理な話だな」



だって、花蓮ちゃんをいじるの、楽しいし。
いじめるなっていう方が無理だから。



「もうっ!ほんとにイジワルな先輩ですね!」


「はいはい」


「適当に流さないでください!」



プンプンと怒っている花蓮ちゃんの隣で俺はクスクスと口元を抑えて笑う。


最高に幸せだ。
花蓮ちゃんが彼女だったらどーなんだろうな。



「ごめんごめん」


「ごめんは1回!」


「ごめん」


「素直でよろしいです」



ふわっ、と柔らかく
とびきりの笑顔を俺に向ける花蓮ちゃん。


はぁ…マジでこの子反則だろ。



「生意気」


「いたっ!」



こんなにドキドキさせられてムカついたから
コツンと頭を軽く叩いた。


すると、すぐにムッとした表情を俺に向ける。
そんな顔しても逆効果。


可愛すぎんだろ。
つーか、お前は何してても可愛いんだよ。


そろそろ、頼むから自覚してくれ。


早く、俺の彼女にしたい。
そんな気持ちを抱きつつ、二人で帰った。