「……ハァハァ…なんでキスなんか…!」



花蓮ちゃんは息を荒くしながら潤んだ瞳で言った。
その目も煽ってるようにしか思えねぇんだけど。


しかも、花蓮ちゃんの顔はほんのりと赤くて照れていることは丸わかりだった。


てか、俺ヤバすぎ……
こんなの初めてで歯止めがきかねぇ……



「…I think that I like you」



“お前のこと好きみたい”


英語でそういったことなんて英語が苦手な花蓮ちゃんには伝わってねぇだろーな。
まあ、わざと英語で言ったんだけど。



「ど、どういう意味ですか!?」


「知りたいなら勉強しろ」



俺だって、まさか学校で自分がこんなにコントロール効かなくなるなんてビックリしてるっつーの。



つーか、可愛いことばっかしてくるお前が悪いんだからな…ってキスしたやつが言うことじゃねぇってな。



「ひ、ひどい…!律哉先輩のバカッ!」


「……は?」



花蓮ちゃんはハッとした表情で口元を抑えている。
どうせ、俺にバカって言ったことを悔やんでいるんだろうけど、俺はそれどころじゃない。


だって…



「合格、これからもそうやって呼べよ」



花蓮ちゃんが俺の名前を呼んでくれた。
ただそれだけなのに意味わかんねぇくらい嬉しい。


これが恋の力ってやつなのか…



「へっ…!?」



頭を優しく撫でれば、花蓮ちゃんの顔はますます赤く染まっていく。