【完】イジワルな彼の甘い溺愛




そして、放課後になり俺は一年の階に来て花蓮ちゃんの待つ教室へと向かった。


入る前に教室の中をひょいっと覗いてみると花蓮ちゃんが一人で教室のすみっこの椅子にちょこんと大人しく座ってグラウンドの方を見ていた。


ふーん…今日は帰ってねぇんだ。


そういえば、先生は俺が教えることを花蓮ちゃんに伝えてないって言ってたな。


どんな反応するのか…楽しみだ。
できるだけ、王子様キャラは保たねぇとな。



「居残り?本当にバカなんだね」



花蓮ちゃんに近づきながら声をかけると俺の声が聞こえてきて驚いたのか花蓮ちゃんはパッと秒で俺の方を向いた。


そして、大きな瞳をさらに大きく見開いて



「な、なんで先輩が…!?」



口をまるで金魚がエサを欲しがる時みたいにパフパフさせていて見ているだけで笑ってしまいそうになる。



「英語、出来ないんだってね」


「せ、先輩には関係ないですし!
早く帰ってください!!」



なんでそんなに俺のことを軽蔑するわけ?
他の男には警戒心はゼロなのに?


そんなの…許せさねぇ。



「帰っちゃっていいの?」


「え?もちろん!」



そういったこと後悔させてやるから。