【完】イジワルな彼の甘い溺愛




「あっ…初めまして」



遠慮がちにそういったのは花蓮ちゃん。
男に慣れていないせいか少し戸惑っている様子。


そんな顔すんな。
その顔をするのは俺の前だけで十分だろ。



「俺、永田流星!」


「私は西本麗奈です!
よろしくお願いしまーす!」



花蓮ちゃんの横にいる女の子が元気よく言った。
なんか…流星に似てるかもしれねぇな、この女。



「おー!麗奈ちゃん!よろしくな!」


「はい!」



花蓮ちゃんは名前を言うタイミングを逃してしまった…とでも言いたげな表情をしている。


いいんだよ、言わなくて。



「あ、あの…私は…」


「宮園花蓮さん、だよね?」



花蓮ちゃんの言葉をさえぎって先に言った。
だって、流星には…他の男には花蓮ちゃんのこと知られたくない。


俺だけが知っていたい。
他の男なんて知らなくてもいい。


なんて、変な独占欲が出てきている俺はおかしすぎる。