「お前が教える必要はねぇよ。もう知ってるし」
「えっ…?マジで?いつバレたんだよ!」
「バレたから絡んでんだよ」
それ以外に俺がチビで年下のアイツに構う理由はない。
バラされたら困るから監視しているだけ。
「お前がバレるなんて珍しいなぁ〜
いつも完璧で徹底してんのにな!」
「うるせぇな。
あんなの盗み聞きだっつーの」
そもそも、壁に隠れているなんて前代未聞だ。
まあ、花蓮ちゃんなら焦って、どうしようとか思いながら話を聞いてそうだけど。
「んで、その女の子のこと気に入ってるわけだ」
「は?気に入ってねぇし!」
なんで俺があんなやつを気に入らなきゃなんねぇんだよ!
アイツはただ反応が面白いから、からかっているだけ。
たまーに可愛いとか思っちまうけど…そのせいでわけも分かんないこと言ったり、キスしちまったり…最近の俺はおかしい。
「ムキになってるのが怪しいよな」
ニヤニヤと頬を緩めながら俺のことを見てくる流星。
完全に俺のことをおちょくってるよな。
そんなことしたら、俺がどんな反応するかなんてもう分かってるくせに。
流星。もしかしてお前って意外とMなの?



