「普通の後輩だよ」
そうそう。
それ以外の関係なんてありえないし、求めてもいない。
俺は大人っぽい女がタイプなんだから。
あんなガキは論外、眼中にもない。
「いつの間にあんな可愛い子と知り合ったんだよ!」
「入学式のあと」
俺だってまさか会話を盗み聞かれるなんて思ってもなかったし、運が悪かった。
まあ、でもそのおかけでいい暇つぶし相手ができたからいいんだけど。
「はぁ!?お前、入学式の後教室に遅れてきたときか!?」
「そうだけど」
「くっー!律哉、それは
“抜け駆け”っつーんだからな!」
「はいはい。自分がモテねぇからってひがむなよ」
ったく…本当に朝から元気なやつだ。
どっからそんなエネルギーが出てくるんだよ。
あ、今エネルギー使ってるから授業中に寝てエネルギーを蓄えているんだな。
「あのな、俺だってお前の次にモテてるんだからな」
ポンッと胸を自慢げに叩いて言った流星。
「俺の次だろ?」
「あー!もうお前本当にイジワルだよな!
その本性をあの子にも教えてやりてぇわ!」
自分の肩を俺の肩にバンッとぶつけてくる。
割と本気でぶつかってきてるから何気に痛いんだけど。



