「俺、目はマサイ族並みに良いんだけど?!」
「んなもん、知るかよ。
動画観すぎて悪くなったんじゃね?」
流星は最近アプリで動画を観るのにハマってていつも動画を見て爆笑したりしている。
それで毎月、中旬になる頃には『GBがやばい〜助けて〜』と無理な頼みをしてくるんだ。
「俺だってそんなに観てねぇよ!
通信速度が遅くなるから!」
「ふぅん、ちょっとは賢くなったんだな」
「かぁ〜!ほんっとお前って性格が歪んでるし、
よくそんなので王子様キャラ演じられるよな」
不思議そうに流星は言うけど、俺にとって普通だ。
両親には普通の俺で接しているし、昔から演技とかそういうのは上手い方だった。
「埋められたい?」
流星、俺は聞き逃してねぇからな。
お前がさりげなく“性格が歪んでる”と言ったことを。
あえて、笑顔でいえば流星は顔を青ざめさせて「なんにもないっす…」と言った。
「そんなことよりさ、あの子とはどんな関係?
もしかして、遊んでるんじゃないだろうな」
まだその話。つーか、なんでそんなにお前が気にしてるんだよ。
いつもは遊んでるってつったってなんも言わねぇくせに。