はぁ、きっと怒られるだろうなぁ…。


何も言わずに咄嗟に馬車を降りたから。


帰ったら事情を説明しよう。


こんな事を考えながらも少女を探している最中。


全く。


少女を誘拐して何になるって言うんだか…。


「いい加減にしろよ?」


「嫌よ!」


おっ!!


話し声が聞こえる。


と僕は話し声が聞こえる方に向かった。


人通りがほとんどなく、
暗く、
湿っていてカビ臭い場所に少女と男達がいた。

「おいおい、良いのかな?
君の両親がどうなっても?」


と刃物を振り回す男と、


「そうだぜ!
お前が大人しくしていれば良いんだ」


それに乗っかるしか脳がない男。


それ以外にも3人ぐらいいる。


推定5人…か。


まっ、僕には楽勝かな?


「だ、誰か…助けて!!」


と少女が大声で叫ぶと、


「っち、うるせぇって言ってるだろ!」


と少女の口を塞ごうとする男。


僕はそれを防ぎながら少女の前に立つ。


「ねぇ、おじさん達?
この子が何かしたの?」


と首を傾げながら僕が言うと、


「そいつはなぁ、俺の服に酒をこぼしたんだよ!」


とどうでもいい事で怒っている男。


「ふーん。
どうせ自分がこぼしたのに、
それを人のせいにしようとしているんでしょ?」


と僕は嘲笑いながら言う。


「知った口利きやがって!」


と刃物を振りかざしてくる男。


僕は軽やかに振りかざしてくる刃物を避け、


男のみぞおちを打つ。


「フンっ、図星つかれて逆ギレか…。」


と嘲笑うと、


「ってめぇ、手加減してやってるのに!
調子乗るんじゃねぇ!」


とまた1人襲いかかってきた。


「はいはい、そーでございましたかー」


とみぞおちを打つ。


みぞおちを打たれた2人は芋虫のようにうねうねしている。


…気持ち悪っ!


そんな事を考えていたら、


「おいおい、がら空きじゃねぇか?」


と3人が一斉に襲い掛かってきた。


あっ、忘れてたわ。


3人一斉に襲いかかってきたとしても結果は一緒だ。


瞬殺で3人のみぞおちを狙い打った。


3人の芋虫が出来たので合計5人の芋虫が完成した。


うん、気持ち悪いわ。