｢あの2人すごいお似合いだよね…｣
｢羨ましいな…｣
なんて言いながら社員達がこちらを見る。

この光景も慣れた、か…

この会社は社内恋愛禁止でもないし、僕達２人は部署も違うからか、思っていたより大事にならなかった。
(まぁ、由華さんのファンの人達は嘆いていたけれど。)

☆。.:＊・゜

エレベーターに乗り込んだ途端に由華さんが抱きついてくる。

｢やっと2人になれた。｣

そう言いながらさらに強く抱きついてくる。
こういう所が好きになったんだろうな…

由華さん、仕事バリバリこなしていて尊敬するくらい凄い人だけど、僕と一緒に居る時はそんなイメージとはかけ離れていて、実は寂しがり屋で甘えてくる。

｢輝夜さん、明日から一ヶ月会えなくなるのが寂しいわ…｣
｢僕もだよ、由華さん。｣

カバンを置いて由華さんを抱きしめる。