ガラッ 汗だくの里奈が息を切らして入ってきた。 「ごめん。 日直で遅くなった。 晴樹くんも煩くてごめんね。」 晴樹くん… 私はまだそう呼べて居ない。 1度も彼の名を呼んだことがないのだ。 なんとも気恥ずかしくて 里奈の屈託の無い笑顔が 余計私の心に靄(もや)をかける。 私も呼んでみたい。なんて嫉妬なんかしちゃって。