理不尽



1時間ほどだったのか。

ざぁっと風が吹いて、桜の花びらがページの間に挟まる。

桜は上を見上げた。
落ちて来た花びらをハンカチに包んでしまった。

晴樹のめくっていたページが2、3ページ程多くめくれた。
花びらを包む桜の姿を見ていた。


その横顔は何処か悲しい顔をしていた。


「末端神経障害って知ってる?」

本を閉じながら言った。