「……少し忙しくなっちゃうけど」



そう言いながら、あたしの頭を優しく撫でた。



あ、れ?



勘違いかな。

今、キスされるのかと思った。



うわーーー。



何か凄い恥ずかしいんだけどっ!



「だ、だ、だ、大丈夫!」



馬鹿みたいに噛んじゃって、それを圭矢が笑う。


両頬に手を当てて、赤い顔を隠したけど、圭矢にバレてないかなぁ。


もー、あたしってば何勝手に勘違いしてるのよっ。

あー、恥ずかしいっ!





そうして、勘違いに焦って

『大丈夫』

なんて言った事を猛烈に後悔したのは、この後すぐだったけどね。