「圭矢ー好き」

「はっあー」



気付けば、年も明け。



圭矢君だった呼び名は、勝手に圭矢になり。

告白も何度目かすらわからない。

今日もめげずに告白をしてみる、あたし。


その告白を

『またか』

そんな顔をしてたっぷり溜めてから、つく大きなわざとらしい溜息。



「……雫」

「はいっ♪」

「俺、誰とも付き合う気ないって言ってるよね?」



そう。


圭矢から言われる言葉は、こればっかり。

誰とも付き合う気がないって、範囲広すぎだよ。


他の女の子が告白して来ても同じなんだろうけど、その中にあたしも入るから微妙なところ。



「でも気が変わっちゃうかもしれないしね?」



もし、そのタイミングで他の女の子が告白してきたら……ねぇ。