俺達、DROPはいつもこんな感じ。


グループのリーダーでもある、ムードメイカーの俺、陸と。
落ち着いていて1番大人っぽい圭矢。
アイドル的存在では1番の祥平。
見た目はワイルドだけど、実は恥かしがり屋な直哉。



グループって結構仲が悪かったりするけど、俺達はそれぞれ性格が違うからか仲は良い。

最近は個々の仕事も増えたけど、やっぱりこうして同じ仕事を皆でこなすのが俺は1番好きだ。



「はーい、お疲れ様でしたー」



音楽番組の収録が終わり、楽屋へと戻る俺達の前から奈央が歩いて来た。


奈央は元々はモデル出身で、最近は女優として人気が上がり映画やドラマに引っ張りだこだ。



「あ、圭矢! 今度、ドラマ一緒だって聞いた?」

「うん、宜しくね」



圭矢に声をかけニッコリと微笑み、他のメンバーに声をかけて去ろうとする。



ちょっと、待て。



奈央とは、モデル時代からの仲で、俺を無視するって可笑しくないか!?

通り過ぎようとする奈央の腕を掴み、



「俺は無視?」



そう尋ねた俺に、圭矢と同じ冷たい目で



「お酒臭いよ」



と呟いて行ってしまった。