【完】DROP(ドロップ)




「どうして? 巧ちゃん、2つ上の人が好きだったんでしょ? あたし、2つ下なだけだよ?」

「……いや、鈴ちゃん中学生だろーが」

「中学生だけど、2つ下なだけだもん!」

「そうだけど……」



あまりにも自信たっぷりに言うから何も言えなくなった。


ニッコリと微笑んだ鈴ちゃんは、



「勿論、すぐにOKしてもらえるなんて思ってなかったから長期戦でいくからね! 覚悟してね、巧ちゃん♪」



肩より少し伸びた髪をフワッとなびかせ、家の方へと走って行ってしまった。



嵐の様に去ってしまった鈴ちゃんは、これから訪れる甘い予感を置いて行ったんだ。



2つ年上の女を好きになって、今日失恋して。

2つ年下の女に好かれて、今日告白された。



こんな目間苦しい日なんて、そうないと思う。



何だ、今日は。



一人残された俺は、つい笑みが零れてしまった。

だって、こんな事ってねーだろ、普通は。



まぁ、まだ高1だし?

恋はこれからだし?

これ、名言かもな。