ガバッと起き上がったあたしはベットから飛び出した。



「えぇー! お母さんの馬鹿ぁー」

「お母さんは悪くないわよ。雫がニヤニヤ笑いながら“もうちょっと〜”って言ったんじゃない」

「ニヤニヤなんかしてないもんっ」

「してたわよー、気持ち悪く」

「してないっ!」



あ。


こんな言い合い、してる暇なんてなかったんだ!



あたしの寝顔マネをするお母さんを睨みながら、洗面所へと走る。


歯を磨いて、顔を洗って、水で濡らした手でパッパッと寝癖直し。

いつもならするメイクも今日はパス。



また部屋へ戻って、制服を着て鞄を持った。