「あれって、この間ご飯食べに行ったバイト仲間だよね?」



圭矢の家に戻って、30分が過ぎた頃。

ボソッと言い出した。



「あ、うん。でも何で知ってるの?」

「電話の後で声したから」



そっぽを向きながら言う圭矢の言葉に記憶を蘇らせる。



あぁ、あの時だ。

巧が、菜摘が呼んでるって言ったやつ。



「で……?」

「へ? “で?”って何?」



首を傾げたあたしを睨んで、フンッとあっちを向いた。



え。
え。
え。
何!?



「何か……あったでしょ、あいつと」



あ。



「告白でもされた?」



……。



「やっぱり」