この匂い、陽と同じだ。


陽の匂いも声も口癖も仕草もすべて覚えている。


一年近く会話をしていなくても、気持ちは全く変わらない。


むしろ、日に日に彼に対する好きは増しているような気もする。


私はどれくらいそこでぼーっとしていただろう。


気がつくと、陽の友達もトイレから帰ってきていた。


「あれ?幼なじみちゃん、こんなところで何してるの?あ、もしかして俺を待ってた??」