“ザザ…ン”

気が付くと、目の前には広がる海…。

夕陽でキラキラと水面が光る!

とても綺麗…!

どこまでも、果てしなく続く地平線…

そして、止まることのない波の音…

波の音を聞いていると、少しだけ気持ちが落ち着く!

「はぁ…はぁ…こっ…こんなに走ったの、はっ…久しぶり!」

汗がポタポタと砂浜に落ちる。

「はぁ…、暑い!涙か汗か分かんないや!!」

“ザ…ン…ザザ…ン”

「走ったから、のど乾いたなぁ…。財布、財布…あっ!」

財布、携帯、鍵…の入ったバックを健太に投げつけたんだった!!

「うそっ!」

あわてて引き帰した。

そして、走る足を止まる。

「バカ…戻れる分けないじゃん…。」

もう、健太のところには…戻れないのに…!

また、涙が溢れて来た!

「泣くな梓!」

“バチン!”

自分のほっぺたを思い切り叩いた。

「イッタ…」

叩いたほっぺたを擦る。

「あっ!確か…ポケットにお釣りが…!?」

ポケットに入れたままのお釣りのを探す!

「ない…ない…」

確か入れたまま…

“!!!!”

「あった~♪」