今にでも泣き出しそうな声で言う。 「さっきも言ったけど佑樹君のせいじゃない」 励也が否定する。 「悪いのは蛇玖竜のやり方だ……」 皆が沈黙する。 およそ30秒ぐらいの沈黙だっただろうか。 それを破ったのは励也だった。 「教えてくれないか?夏蓮のことと佑樹君のこと」 楓と一也も同じ目をして佑樹を見る。 佑樹は間をおいてから頷いた。