佑樹が少し苦しそうに言う。




「その間俺たちは、姉ちゃんの視界に入らないように隠れていよう」




そう言うと桜華蓮と佑樹は物陰に隠れた。




「私……あんな夏蓮見たことない……」




澪がそう呟く。




「どうしよう……友達だって、親友だって思いたいのに、今は夏蓮が怖い……」




今まで強気だった澪も今回ばかりは敵わないようだ。




「こんな自分、本当に嫌だ……」




今にも泣き出しそうな澪。




「澪……」




楓が言う。




すると、




ギュッ




翔が澪の頭を自分の胸に引き寄せた。




「……心配するな、俺たちが何とかする」