それからどれくらい時間が経っただろうか。 夏蓮はようやく目を覚ました。 「……ん」 ここは? 「夏蓮さん!目が覚めたんだ……」 「励也さん……」 目を覚ますと、心配そうに私の顔を除き込む励也さんの姿があった。 「ごめん。俺のせいで……」 励也さんは今にも土下座しそうな勢いで言った。 「ううん。私は大丈夫だから。励也さんは怪我してません?」