そしてその日の放課後。
私は九条さんに連絡を入れると、「他のみんなにもちゃんと説明しておきたいから」と言って、またあの倉庫に行くことになった。
この間は、気絶状態で倉庫に連れてこられ、帰りは暗くなっていた……
当然、場所を知っているはずがなく……
「この間の公園まで来てもらっていい?そこに俺たちが迎えに行くよ」
「ありがとうございます……」
また九条さんに迷惑かけちゃったな……
そして公園に、澪と一緒に行く。
そこにはもう九条さんたちがいた。
九条さんと、あれは三條さんかな……?
「九条さんだ……」
私がそう口にすると、澪は何かを見極めるかのようにじっと九条さんを見た。
「へぇ……あれが……」
すると九条さんもこっちに気づいたのだろうか。
「文月さん」
私の名前を呼ぶ。
「そちらがさっき言ってた?」
「はい。私の友達の澪です」
澪は一歩前に出て、
「夏蓮の友達の綾坂澪です。私の勝手なことで迷惑をかけてしまってすいません」
澪は丁寧にお詫びを入れた。
「いいよ。気にしてないから。それに文月さんも友達といる方が気が楽になると思って」
「……それと一ついいですか?」
「何?」
なんだろう……
澪が間を置くと口を開いた。
「私を含め、夏蓮のこと騙したりしてませんよね?もし騙しているようであれば、許しませんよ?」
怖い……
澪は笑顔で言ってるけど、なんか黒い……
九条さんもそれに驚いたようで……
「……だ、大丈夫。騙してなんかない。きちんと佑樹くんは取り戻すし、文月さんにもなにもしない」
若干オドオドしてた。
「だったら構いませんけど」
すごいな澪は……
あんなにずばって言うなんて……
「じゃあ、早速だけど行こうか」
「はい」
そして、偶然なのか必然なのかよくわからないけど、私が九条さんの後ろに。
澪は三條さんの後ろに乗ることになった。
澪……三條さんと一緒で大丈夫かな?
私は怖くて近寄りがたいけど……
と思ったけど、そういう心配はどうやら必要なかったみたいだ。
何気に楽しく話してる。
本当に、澪のその誰とでも仲良くできる能力、尊敬します。
そして私たちは倉庫へ向かった。
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あれから数日が経った。
