ボーっとしていると謎の男が私に近寄ってきた。




「大丈夫?」






優しい声で言う男性。





大丈夫と言いたいところだけど、ハッキリ言ってもう、体力の限界……






私は今ある力で、どうにか顔を縦に振った。





するといきなり身体がフワッと浮いた。





これは俗にいうお姫様抱っこというものなんじゃ……





「もう大丈夫だから」






その声を最後に私は記憶を失った。