「安心して。誰も夏蓮のこと嫌いになんかなってないよ。」 笑顔を見せる励也に少し安心した。 「全部聞いたよ。夏蓮のこと。佑樹君から」 佑樹……今まで私のために黙っててくれたんだよね…… 辛い思いをさせちゃった。 「夏蓮……もう辛くない?」 励也が横になっていた私の手を握って言った。 「え?」 「夏蓮は自分より相手を心配する癖がある。自分の弱さを誰にも見せたことないでしょ?」