「きょうもまっくらだ」

美虹は憂鬱な気分で空を見上げていた。

美虹は10年間、森の奥にある小さな家で過ごしていた。

その森は人目につかず、不気味なのでそこの近くに住んでいる住民でさえ入らないような場所だ。


そのような場所で外に出ることも許されず、自分に与えられた場所で静かに過ごしていた

「いつかそとにでれるかなー?」

外に出てみたいとずっと思っていたが、見張りがいるため出ることも出来ない。

1度だけ挑戦したことがあったが、すぐに見つかり、連れ戻されまた元の場所に戻ってしまった。

それから外に出ることをもう諦めてしまっていた。

「そとってどんなせかいなんだろー」

いつもこんなことを思いながら寝るのが日課になっていた