「そんな筈はねぇ」

狂史郎は左右の拳を繰り出す!

拳から繰り出される邪気。

弾幕の如き連打は、次々とディアの胸板に叩き込まれる!

しかし。

「悪神の力が効かない、そんな筈はない…何故そう思うのだ?」

涼しい顔で連打を受け流すディア。

狂史郎のラッシュを受けても、ビクともしていない。

「拳銃で撃たれれば痛い、機動隊に1人では敵わない、ミサイルを受ければ一溜まりもない…そんな事を、一体どこの誰が決めたのだ?」

ディアは大きく両手を広げた。

「俺の能力は『掟破り』!この世の全ての理を、俺は破る事が出来る!死の理を破れば不死身となり、苦痛の理を破れば痛みを感じなくなる!掟を破る事で、俺は最強無敵の存在となるのだ。人間でも吸血鬼でも悪魔でもない、唯一無二の最強無敵の存在にな!」