「抵抗を止めて投降しろ!」

部隊長が男に対して告げる。

部隊行動基準。

自衛隊がいつ、どこで、いかなる相手に、どのような武器を使用するかを定めた基準だ。

自衛隊の場合は、口頭による警告、銃口を向けての威嚇、警告射撃、危害射撃の順で攻撃が認められる。

無論、男は警告射撃まで一切無視。

何ら動揺を見せる様子はない。

…馬鹿にしているのだ。

自衛隊さえも。

取るに足りない相手だと。